本記事はWEB上で動作する無料ツール「適正ロット計算ツール」の使用方法を説明します。
このシンプルな計算機ツールを使いこなせば、資金管理を徹底したトレードが可能になると思います。
適正ロット計算ツールの画面構成
適正ロット計算ツールは2つの入力エリアを持ちます。
共通エリア:トレード資金残高から、1回のトレードにどれだけリスクをとるか(許容損失)を計算します。
取引エリア:予定しているエントリ&ストップの位置から、リスク内で納まるロット数を計算します。
6つ入力ですぐ試せる!適正ロット計算ツールの入力方法
最低限入力すべきは共通エリア3つと取引エリア3つの合計6つになります。
シンプルな計算機ですのでとりあえず触ってみながら本記事を確認してみてください。
なお、この適正ロット計算ツールの入力内容はブラウザが記憶する仕様になっています。
一度入力すれば前回の内容が自動表示されるので、毎回の入力が少なくストレスが少ないのが特徴です。
入力内容はブラウザが覚えるだけで、サーバに保存されることはないのでセキュリティ面も安心して使用ください。
共通エリアの入力方法
前提として共通エリアの許容損失を計算するには、投入割合と分割発注の考え方を理解しておくことが望ましいです。
過去に詳しく説明しているので、不安な方は下記の記事を一読いただくことをオススメします。
①「口座残高」の入力
そのままですが、トレードに使える口座の残高を入力してください。
海外FXならボーナスを含めた総額で入力してもよいですし、ボーナスは非常用として含めずに入力してもよいです。
②「投入割合」の入力
口座残高から1回のトレードに使う金額の割合(パーセンテージ)をここで入力します。
1回のリスクを2%以内に抑えるという有名な「2%ルール」なら「2」を入力します。
海外FX口座をハイレバで使う場合、飛ばしてもよい少額を入金して、全額を意味する「100」を入力する方法もあると思います。
③「分割発注」の入力
1回のトレードを何分割して注文していくかを入力します。
特に分割しないなら「1」が入力されていれば、投入割合の金額がそのまま許容損失として自動計算されます。
例えばナンピン用に2回に分けてエントリーしていきたいなら、「2」を入力することになります。
取引エリアの入力方法
④「取引単位」の入力
「取引単位」はコントラクトサイズ(契約サイズ)とも呼ばれる、証券会社やブローカー毎で契約している1ロットあたりの注文量を入力します。
例えば国内FXなら1万通貨が多く、その場合は「10000」を入力することになります。
海外FXは「100000」、ゴールドCFDや原油CFDは「100」、ダウCFDは「1」など、トレードする商品毎にも異なるので不明な場合は自身で確認をしてから入力するようにしてください。
MT4で確認する方法であれば下記の記事でも記載しています。
⑤「エントリ」の入力
今回のトレードでエントリーポイントとする値を入力してください。
成行ならチャートを見て現在レートを入力することになります。
⑥「ストップ」の入力
今回のエントリーでストップポイントとする値を入力してください。
以上6箇所の入力により、「適正lot」の項目に今回エントリーするべきロットが赤字で表示されます。
ロットは小数点以下まで計算しますが、適切な位置で切捨ててトレードすることをオススメします。
「ストップ」には直近の高値や安値を設定することが多いと思いますが、そこからさらに損切位置をずらしたい場合は後述の「調整幅pipsの入力方法」を参照してください。
「ストップ」の項目自体に調整幅を加味して入力する場合、幅調整pipsの入力は不要です。
適正ロット計算ツールその他の入力
調整幅pipsの入力方法
損切する場合は直近の高値や安値、サポートラインやキリ番を設定することが多いと思います。
しかし、実際のトレードではロスカットポイント到達時に損切するのではなく、そこから一定の値幅動いた時に損切とする方法が一般的かと考えます。
この値幅調整を「調整幅」の項目にpips単位で入力します。
「調整幅」を入力すると、「ストップ」に指定した値から幅調整が行われたロスカットポイントを再計算します。
トレードの際は「幅調整後」の値で逆指値しておくのを忘れないようにしましょう。
円転rateの入力方法
円転レートは外貨から日本円に両替する際のレートを意味します。
後ろにドル(USD)がつくドルストレート通貨、ゴールドやダウ等のドル建て商品であれば、ドル円の為替レートを入力します。
基本的に画面を開いた際、30分以内のドル円レートを自動取得するので、特殊なケース以外は入力不要で問題ありません。
また、「ドル円取得」ボタンを押せば直近のドル円レートで更新されます。
例えば上の画像では、円転レートが132.16円の時、ドルスト50pipsでとれる許容損失10万円分は15ロット(1万通貨サイズ)になります。
しかし、「今すぐではなく、将来ドル円が150円になったらトレードしたい」と思った場合は、「円転rate」に150と手入力してみてください。
そうすると下の画像の通り、適正ロットが13ロットに減った状態で表示されます。
このように細かな考察を行うための機能として使うことが可能です。
取引エリアの詳細仕様
ここまでで全ての入力箇所とボタンについて説明していますが、最後に取引エリアに並ぶ5列の違いについて整理しておきます。
結論からいうと取引エリアの5列の違いは「1pipsの扱い」と「円転の有無」の違いになります。
例えばドルストレートは小数点第四位が1pipsですが、原油なら小数点第二位が1pipsになります。
取引する商品毎で1pipsの扱いが異なるため、列を分けていることになります。
また、「円転rateの入力方法」のとおり、ドル建て商品は円転の計算をしますが、クロス円は円転計算が不要である点が違いです。
文章だと分かりにくいので表に整理しておきます。
仕様の違い | ドルスト | クロス円 | ゴールド | 原油 | ダウ |
---|---|---|---|---|---|
1pipsの扱い | 0.0001 | 0.01 | 0.1 | 0.01 | 1 |
円転の有無 | 有り | 無し | 有り | 有り | 有り |
適正ロット計算ツールの応用例
最後にこのツールを応用して、5列の商品以外を取引する場合の入力方法について紹介します。
ドルストとクロス円以外の計算方法
EURGBPの計算がしたい場合、ドル円が自動取得されるのに敢えて「円転rate」と表現をしているところに答えがあります。
つまり「円転rate」にGBPJPYの現在レートを手入力すれば解決できるのです。
GBPJPYの現在レートを手入力した結果、円転計算がドルからでなくポンドから計算されます。
この結果、ドルストレートの列をEURGBPとして使うことが可能となります。
日経225先物の計算方法
日経先物等の他の商品で計算したい場合、まず1pipsの扱いを考えます。
ダウ列が1pips=1なので応用できそうですが、このままだと円転アリでドル円の計算がされてしまいます。
円転アリを円転ナシにするテクニックとして「円転rate」に1を手入力してください。
これで円転計算が無効化するため、取引単位に1000または100(日経225ミニの場合)を入力すれば日経先物にも応用できることになります。
取引エリアの詳細仕様について、下記に画像でも整理しておくので参考にしてください。
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